包茎・亀頭増大術・長茎術の新宿形成外科ブログ

美容や亀頭増大目的の再生医療に注意

2025/08/29 亀頭増大

 再生医療とはPRP療法や自己細胞から生成された幹細胞などを自己移植する治療の総称です。
PRP療法とは、自身の血液に含まれる修復組織の再生や傷の治癒を促す成分を取り出して患部に注入して、自身の自然治癒システムを高めることを目的としたものです。
PRPとはPlatelet-rich plasmaの略称で日本語で言うと「多血小板血漿」となります。

 PRP療法は難治性の潰瘍やインプラント後の歯茎の再生目的など歯科関連の治療で行われていた治療です。
その後、関節の痛みや動きの改善、美容外科の分野などへ応用されてきていますが、これらは効果に個人差が多く見られ、その安全性や医学的な有効についてのエビデンスも得られていないのが現状です。

「PRP治療は患者自身の血液を使用するので比較的安全」と表示しているクリニックもありますが、これもエビデンスは示されていません。
最近は亀頭増大の注入剤の代わりにPRP療法を行うという治療も行われているようですが、効果や安全性に疑問が残ります。
何かトラブルがあっても自己責任となるので、治療を受ける際は慎重になるべきだと考えます。

 今回、PRP療法への警鐘としてこのブログを書き始めたタイミングで、ネット上に残念な事故のニュースが流れてきました。

各メディアの記事をまとめると次の様になります。
「厚生労働省は8月29日、自由診療として本人の脂肪由来の幹細胞を投与された外国籍の50代女性が治療中に急変し死亡したと発表した。
患者は8月20日に自身の脂肪から採取して加工された幹細胞成分を注入後に体調に異変をきたし、その後に搬送された病院で死亡が確認されたとのこと。
厚労省は「経緯を考えると、再生医療との関連が否定できない」とみており、経緯の把握や原因究明を進めるとしている。
あわせて、治療を行ったクリニックに対してこの治療の提供を一時停止させる緊急命令を出した他、細胞加工センターにも関連する細胞の製造を一時停止させた」

とのことです。
今回の事故は、自身の細胞を使うので安全性が高いという理論や治療効果の確実性にエビデンスが無いという証左にもなるでしょう。
 
 特に亀頭増大やシワ取りを含め、美容目的のPRP治療は慎重に検討するべきと考えます。
当院のHPやブログ内でも度々解説していますが、現在、厚生労働省から人体に注入が認められている薬剤はコラーゲンとヒアルロン酸のみです。

 再生医療やPRP治療の全てを否定するものではありませんが、現時点では治療を受ける際はよく考えて判断するべきです。
色々試して成果が出なかったのでリスクがあっても高額でも構わないという方は検討しても良いかもしれませんが、そうでない場合には本当にこの治療は自分にとって最適なのかを良く考えることが大切です。

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