2016/02/11 未分類
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは日本整形外科学会より2007年に提唱された、「筋肉・関節・椎間板等の運動器の衰えや障害により、歩行や日常生活などに支障ある状態」を言います。 2025年頃には団魂の世代の人々が75歳以上になります。いわゆる2025年問題と言われていますが、高齢化により医療費や介護費が膨れ上がることが予想されます。国の政策にある、2013年度から開始された健康日本21(第二次)では、「社会保障制度が持続可能なものとなるよう、国民の健康の増進の総合的な推進を図ること」とうたっています。それに伴って浮上してきた言葉が「ロコモティブシンドローム」です。 2013年厚生労働省の調べによりますと要介護になった原因としては、脳血管疾患19%、認知症16%などありますが、運動器の障害によるものが25%と、原因のトップを占めています。日本人の平均寿命から健康寿命(介護を必要としない状態で自立して生活できる期間) を引くと男性で約9年、女性で約13年の差が有るとされます。※ ロコモティブシンドロームになると健康寿命が短くなり、長い介護が必要になり自立した健康的な生活を送ることが出来なくなる可能性があります。 このロコモティブシンドロームですが、大人だけの問題ではありません。子供についても増加傾向にあります。栄養の偏り、過度の運動によるスポーツ障害や、逆に運動不足などが原因と考えられます。特に運動不足は骨量に影響があるのがわかっていて、子供のころから運動をして骨量を増やしていかなければ将来的に骨量が減少し、様々なトラブルのリスクが高まるのです。現在、学校の検診では一部改正され、蟯虫検査、座高検査がなくなり、「運動器検診」が盛り込まれています。 年を重ねれば身体に何かしらのトラブルはあるもの、ただ、できれば生涯ずっと運動器に大きな障害を持たずにいたいです。そのためには、日頃から適度の運動習慣で筋肉や骨を強くし、健康を意識した食生活をすることが必要なのです。 ロコモティブシンドロームを予防して健康寿命を延ばしましょう。 ※厚生労働省・総務省調べより