性病治療

性病(性感染症)・性病治療

性病、性感染症、STD(Sexually Transmitted Diseases)

以前は「性病」と言う呼び方が一般的でしたが、法律の改正により「性感染症(STD)」という呼称になりました。
STDとはSexually Transmitted Diseasesという英語の頭文字を取ったもので、意味は性病、性感染症と同様に、主に性行為によって感染する病気の総称ということになります。

セックス(性行為)だけではなく、オーラルセックスや不潔な手指から感染することもあります。


淋病(りんびょう)

・咽頭淋菌感染症
・性器淋菌感染症

潜伏期間:2日~10日程度

「淋病」の病原体は淋菌で、性交やオーラルセックスによって感染します。
感染者との1回の性行為で感染する割合は30%以上と高くなっています。
まれに衣服や手指、お風呂からも感染する可能性があるので、特に菌を持った人とのタオルの共有は避けてください。

■症状

・男性の性器
尿道炎を引き起こし、尿道口が赤く腫れ、激しい排尿痛や黄色いベタベタした膿が出ます。
放置しておくと尿道狭窄、前立腺炎、副睾丸炎、不妊症の原因にもなります。

・女性の性器
外陰部のかゆみ、灼熱感と共に赤く腫れ、淋菌性外陰炎を起こします。
おりものに黄色または緑色の膿が混ざることもあります。
母子感染(淋菌性結膜炎)の危険性もあるので妊婦は特に注意が必要です。
放置しておくと不妊症、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎の原因にもなります。

・喉、口腔内の感染
男女とも、オーラルセックスにより口の中に感染した場合は、喉の痛みや腫れ、咽頭炎などの症状が出ます。

・新生児への感染
感染者の母体から、出産時に新生児に感染する場合があります。(母児感染症)
両目から膿が出る症状が多く、早期治療を行わないと失明の危険があります。
その他、病原体が全身に広く回った場合、心内膜炎や肝臓などに炎症が起こる場合があります。

■治療法

注射や点滴または内服薬で治療可能ですが、病気が長引くと慢性化し、原因となる菌に薬に対する抵抗力がつき、完治しにくくなります。
口中に感染している場合も注射や投薬で治ります。
男性は当院で検査と治療を受けることができます。
女性の方も、当院までご相談下さい。


性器クラミジア感染症・咽頭クラミジア感染症

潜伏期間:1週間~3週間

「クラミジア」は、最近特に多く見られる性感染症のひとつです。
クラミジア・トラコマチスという細菌によるもので、男女共にすぐにはあまり症状が出ないため、気づかずに他の人に感染させていることも少なくありません。
排尿時に痛みやかゆみ・熱感があり、膿や粘質性の分泌物が出る場合もあります。

■症状

・男性の性器
感染後7~14日程で、排尿時の痛み・尿道のかゆみ・不快感・透明白色膿が出るといった、軽い急性尿道炎症状が出ます。
人によっては、前立腺炎・副睾丸炎を起こすことがあります。

・女性の性器
おりものが増えたりすることがありますが、ほとんど症状を感じないケースが多いようです。
その為、自身の感染に気付かずに、他の人に感染させてしまう事もあります。
中には排尿障害、頻尿、骨盤痛、性交痛がある場合があります。
そのまま放置しておくと、子宮内膜筋層炎、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎などの骨盤内炎症性疾患へと進展し、骨盤の慢性的な痛みや子宮外妊娠、および不妊症を引き起こす原因となります。
妊婦が感染している場合は、早産や流産の原因になる場合もあります。

・喉、口腔内の感染
男女とも、オーラルセックスにより口の中に感染する場合があり、感染した場合は、喉の痛みや腫れ、咽頭炎などの症状が出ます。
性器から口腔内への感染のみでなく、逆に感染者の口腔内から性器への感染も起こります。

母体が感染者の場合、出産時に新生児に感染することがあります。
新生児が産道感染した場合、眼瞼結膜炎や肺炎などを起こし、死に至ることもあります。

■治療法

抗生物質の内服が有効です。
男性は当院で検査と治療を受けることができます。
女性の方も、当院までご相談下さい。


陰部ヘルペス

「陰部ヘルペス」はヘルペスウィルスによるもので、性交とオーラルセックスによって感染します。
口の周辺に発生するI 型と、陰部に発生する II 型があります。
保菌者が口中に感染している場合はキスなどの接触でも感染の恐れがあります。
また、感染しても潜伏したまま症状が出ず、体調の悪い時や抵抗力の落ちた時に症状が出ることがあるため、いつ感染したものかを判断するのは難しい性感染症です。

潜伏期間:3日~1週間

■症状

・男性の性器
包皮、陰茎亀頭および陰茎幹にかゆみや痛みを伴う小さな水泡ができます。
強い痛みを感じるケースも多くあります。

・女性の性器
陰唇、陰核、会陰、膣そして子宮頚部にかゆみや痛みを伴う小さな水泡がたくさんできます。
排尿時、尿がしみて激痛を感じるケースも多くあります。
母子感染の危険性があるので、妊婦は特に注意が必要です。

・その他の部位
別種のヘルペスウイルスでは唇の周りにできる口唇ヘルペスや腹部に出来るものもあります。

■治療法

適切な抗ヘルペスウィルス剤を服用します。
しかし細菌感染と違ってウィルスを完全に排除はできないので、疲れが溜まったり身体の調子が悪い時など、免疫力が落ちると再発することがあります。
再発した場合は、その都度、薬を服用して症状を和らげます。
男性は当院で検査と治療を受けることができます。
女性の方も、当院までご相談下さい。


尖圭コンジローム(コンジローマ)

ヒト・パピローマ・ウィルス

「尖圭(せんけい)コンジローム」はパルポウィルス(ヒト・パピローマ・ウィルス HPV)によるものです。
ヒト・パピローマ・ウィルスんは多くの型がありますが、尖圭コンジローマの原因は発がん性リスクの低いHPV6型とHPV11型がほとんどとされますが、発がん性リスクの高いHPV16型やHPV18型の感染も認められることがあります。
亀頭や膣口、肛門の周囲などに、始めは米粒のようなボツボツしたイボができます。
これがどんどん増えて悪化すると、カリフラワーのように大きなイボ状になります。
痛みはあまり感じません。
一般に性交渉で感染しますが、稀に手や物に付着したウイルスからも感染することもあるので注意が必要です。
放置しておくと、陰茎ガンや子宮ガンを引き起こすことがあります。

潜伏期間:1ケ月~3ケ月

■症状

・男性の性器
亀頭、陰茎、尿道口、陰嚢、肛門の周囲に米粒のようなボツボツしたイボができ、放置しておくと数が増えたり大きくなったりしてきます。
トサカ状やカリフラワーのように肥大化したものは、規模の大きな外科的切除術が必要となります。
イボ自体に痛みはありませんが、そのまま治療しないでおくと見た目が悪くなるだけでなく、陰茎ガンに発展する場合があります。

・女性の性器
大小陰唇、会陰部、膣口、肛門の周囲に米粒のようなボツボツしたイボができ、放置しておくと数が増えたり大きくなったりしてきます。
イボ自体に痛みはありませんが、そのまま治療しないでおくと子宮ガンを引き起こすことがあります。

■治療法

焼灼治療や液体窒素による凍結治療、レーザーやメスによる外科的な切除などと塗り薬などの併用により完治させます。
徹底的に除去しておかないと病原が残ってしまう可能性があります。
男性は当院にて治療を受けることができます。
女性は設備の関係で、当院では治療が行えませんので、婦人科のある病院を受診してください。


その他の性病など

■エイズ(HIV)

HIV(Human Immunodeficiency Virus)の感染によって引き起こされ、極度に免疫機能が低下し、日和見感染や悪性腫瘍、脳神経障害が発生し、死亡する疾患です。
HIVは感染者の血液、精液、子宮頚管粘液中に存在します。
このため、おもな感染経路は性行為とされますが、この他にHIVを含んだ血液製剤の使用、輸血、注射器のまわし打ちなどにより感染することがあります。
また、感染妊婦からの母子感染により約25%の胎児が感染します。

潜伏期間と症状
多くの場合、感染してから7~10年の間は症状を示さない潜伏期間となります。
無症候性キャリアーとも呼ばれます。
この時期に、自覚症状が無く性交することにより他人に感染させる危険があります。
その後、発熱、下痢、体重減少、リンパ節腫脹などを主とするエイズ関連症候群といわれる時期があり、やがて典型的なエイズの症状を示すようになります。

■梅毒

性交による感染、時には輸血などによる感染もあります。

潜伏期間と症状
10日~2か月
感染後、3週、3ヶ月、3年、30年ごとに症状が進行していくとされます。
3週間後、性器や鼠径部(股の付け根)に無痛の硬いしこりができ、その後自然に消失します。
3ヶ月後、無痛性の鼠径リンパ節の腫れが起こりますが、自然に消失します。
3年後、皮膚に色々な発疹や赤い斑点がでて、神経炎や血管炎を起こしたりします。
そのまま放置しておくと、30年後には色々な臓器に腫瘍ができ、死に至ります。
脳卒中症状、神経衰弱なども起こります。
妊婦は母子感染を引き起こす可能性があり、死産、早産、何らかの異常を伴います。

■トリコモナス

原因はトリコモナス原虫という微生物です。
一般的には性行為によって感染しますが、感染者が使用して不潔になった便器やお風呂の椅子、タオルなどからの感染も考えられるため、家族感染の危険性もあります。

潜伏期間と症状
10日~半年程度

・男性の場合
男性にはほとんど自覚症状が出ませんが、排尿時に違和感や軽い痛みを感じる方もいます。
尿道への感染だけであれば、排尿とともに洗い流されて自然治癒することもあります。
トリコモナスが奥へ入り込んで増殖してしまうと、尿道炎や前立腺炎を起こす場合もあります。

・女性の場合
女性の場合も、感染してもすべての人に自覚症状が出るわけではありません。
膣内が良好な環境であると、常在する乳酸菌の影響でトリコモナスは増えることが出来ないとされていますが、環境のバランスが崩れると症状が出始めます。
主な症状は、生臭いような悪臭を発する黄緑色または乳白色の分泌物(オリモノ)が増えることですが、外陰部や膣の灼熱感や痒み、排尿時の痛みなどを感じることもあります。

検査は膣粘膜(あるいは尿道内)を綿棒で少し取り、顕微鏡で原虫の存在を確認します。

治療は、服用薬や膣錠が一般的です。

■B型肝炎

潜伏期間と症状:1~6ヶ月
感染後、1~6ヶ月で消化器症状を主とする肝炎症状とともに黄疸が現れます。
ほとんどの場合、発症後3ヶ月以内に肝機能は正常化しますが、劇症肝炎となった場合は短期間で死亡する例もあります。
また、感染はしているが発症せずに長年発見されず、慢性肝炎あるいは肝硬変になってから、初めて感染に気づくことがあり、肝細胞ガンに発展する例も多く見られます。

■そけいリンパ肉芽腫

潜伏期間と症状:感染後1~2週間
病原体の侵入箇所に小丘疹、小水疱が出ます。
発疹の発生1週間後、鼠径リンパ腺(太股付け根のリンパ腺)に硬いしこりができます。
発熱し、膿を持ったできものが膣や外陰部から尿道や直腸に及び、外陰部が象皮病のようになることもあります。
現在の日本ではほとんど見られなくなりましたが、東南アジアやアフリカ方面へ旅行に行く人は注意が必要です。

■膣カンジダ

多くの女性が経験する病気で、性交渉が無くても自然発症する病気です。
真菌というカビの一種が原因であり、性交でも感染することがあるというだけで、一般に言われる「性感染症」ではありません。
女性の場合は性器、外陰部が赤く腫れ、かゆみを伴います。
白いヨーグルト状のおりものが増えたり、膣内粘膜には白または黄色のカス状のおりものが付着したりします。
男性の場合は亀頭部に、潰れやすい小さい膿を持った発疹ができたり、皮膚の一部がかぶれたように赤くなることもあります。
男性器は外気に触れやすく乾燥させやすいので、カンジダの症状が出ることは少ないとされています。
ただし、包茎の方は包皮内部が湿潤し垢や汚れなどが溜まって菌の養分になりやすいので、カンジダの症状も出やすくなる場合があります。
性交や入浴(タオルなど)、ちり紙によっても感染する場合があります。


性病に関するQ&A

最近、排尿時に痛みがあるのですが、性感染症にかかっているのでしょうか?
もしかかっているとしたら、病名は何ですか?
排尿時に痛みがあるというだけで、病名は判断できませんが、性感染症にかかっている可能性があります。
まずは診察を受けることが必要です。
性感染症の場合、そのまま放置しておくと前立腺炎、精巣上体炎などに発展しかねません。
早期の治療が必要です。
最近セックスをしていないのですが、ヘルペスのようなものが亀頭にできています。
どうしてですか?
以前、陰部ヘルペスにかかったことはありませんか?
細菌感染と違って完治しにくく、身体の調子が悪い時などに再発することがあります。
再発した場合は、その都度、薬を服用して症状を和らげます。
クラミジアみたいな症状が出ているのですが、どんな薬を飲めば良いですか?
まずは診察と検査を受けてください。
患者さんの判断だけでクラミジアとは断定できません。
薬は抗生物質が最も有効な薬ですが、診察と検査の結果で決定します。
膣の周りに、痛みはないけど小さいイボイボができました。
それは何ですか?
尖圭コンジロームの可能性があります。
婦人科のある病院を受診してください。
僕は病院でクラミジアと診断されました。
彼女は何の症状も出ていないので、感染していないということですか?
女性にクラミジアが感染した場合、おりものが増えることがありますが、ほとんど症状がありません。
パートナーの方も感染している可能性は充分あります。
婦人科のある病院を受診してください。
HIVに感染している可能性があります。どんな検査を受ければいいですか?
HIVの検査は血液検査を行います。
ただし、感染したと思われる性交から最低3ヶ月後からの検査でなくては、はっきりした結果を得ることはできません。
性感染症を予防するにはどうすればいいですか?
まずは、性交の際には必ずコンドームを使用してください。
しかし、コンドームの使用は100%有効というわけではありません。
不特定多数の人と性交することも感染する確率が高くなります。
特定のパートナーとコンドームを使用しての性交が望ましいです。
性感染症は母子感染しますか?
性感染症の種類によっては母子感染の可能性も充分あります。
女性は婦人科のある病院を受診してください。

 

料金(税込)・お支払方法

■性病(性感染症)の治療 診察料 5,500円 / 薬代 3~8日分 5,500円

※クレジットカードによるお支払いが可能です。
UC、DC、VISA、Master、JCB、American Expressをはじめ各種クレジットカードを取り扱っております。

お支払いはクレジットカードで可能です

※簡単な審査がありますが、ローンによる支払いが可能です。

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